シリンジ法って?シリンジ法の成功率をあげるには?

ドナーからの精子提供を受けて早く妊娠したい。

それは僕たち精子ドナー側、また精子提供を受ける精子レシピエント側の貴方が、お互いに望んでいることです。

精子提供方法の中で、一般的に「人工授精>タイミング法>シリンジ法」の順に妊娠しやすいと言われています。

人工授精は、そもそも夫ではない第三者の精子の人工授精をしてくれる理解のあるクリニックは少ない等、労力、費用ともにハードルが高く、行う事が難しいです。

しかし、妊娠しやすいからと言って知り合ったばかりの男性とタイミング法を取ると言うのもなかなか難しい話です。

そうするとシリンジ法が一番抵抗感がなく、行える精子提供方法ですが、シリンジ法は簡単な反面、精子提供方法の中で一番妊娠しにくいと言われています。

こちらのページではシリンジ法の説明と、少しでもシリンジ法で妊娠しやすくなる方法を紹介します。

シリンジ法って?

シリンジ法は、スポイト法とも呼ばれ、シリンジと呼ばれる針のない注射器のようなものを使って男性の精液を採取し、それを女性器に挿入して精子を注入する、精子提供方法の一つです。

精子ドナーから採って頂いた精液を滅菌カップに入れ、ご自身、またはドナーから膣内に入れて頂く方法です。

最近ではAmazonなどでシリンジ法を行うためのキットを簡単に手に入れられることもあり、比較的手軽に行うことのできる精子提供方法として行われています。

シリンジ法は男性側のED(勃起不全)や膣内射精障害等、なんらかの理由で直接的な性交渉が難しい場合に用いられる方法で、抵抗感が少なく、希望される方が多いですが、精子提供方法の中で一番妊娠しにくいと言われています。

シリンジ法が妊娠しにくい原因

原因は諸説ありますが、

  • 採取した精子の時間経過による生命力低下
  • 女性器側の受け入れ準備が整っていない
  • 正しいやり方で行えていない
  • 男女のどちらかに問題があるのにも関わらず行なっている

などが主な原因ではと言われています。

採取した精液は15分以内にシリンジ法を実行するのが重要

精液は発射直後は女性器の中に留まるようにドロドロしており、10〜15分経つと卵子に向かう為、液状化します。

この液状化した時がシリンジ法でのベストタイミングであり、郵送による精子提供や提供場所と違う場所で注入する等、採取後から時間が経ちすぎている精液を注入すると、精子の生存率、運動率が低下している為、妊娠確率は低くなります。

精液は水分と光に弱く採取から注入は15分以上を置かずなるべく早い方が良いです。

シリンジ法で妊娠するには実行するタイミングが大事

妊娠には、排卵された卵子が精子と出会う必要があるわけですが、精子の寿命もそれ程長くないのに対して、卵子の寿命は非常に短いです。。

排卵時に卵巣を飛び出した卵子は、卵管の先にある卵管采に取り込まれると少し奥に入り、卵管膨大部で精子を待ちます。

そこでタイミングよく精子がやってきて交わることができれば、受精が成立するということです。

ひと昔前までは、排卵をしてから卵子の寿命である1日程度は妊娠が可能だとされていましたが、受精可能な卵子と精子の受精が成立する時間は卵子の寿命よりさらに短く、排卵後、約6~8時間です。

つまり精子は6~8時間以内に卵子がいる場所までたどり着く必要があります。

そう考えると、予め排卵日の2日前には卵管付近で待機しているタイミングが望ましいと言われています。

その点はシリンジ法もタイミング法も変わりません。

アメリカの研究者が避妊をしていないカップルを集めた実験によると、

最も妊娠する確率が高いのは排卵日の2日前の性行為である」というデータが出たそうです。

基礎体温をチェックしていても、排卵日がわかるのは排卵日を過ぎ、高温期になってからです。

後から排卵日がわかったとしても意味がありませんので、排卵日検査薬などで排卵日を確認する事が重要です。

排卵時期を見極め、排卵日前後に受精することが妊娠するうえで大切だといえます。

女性器側の受け入れ準備も大切

女性器が精子を受け入れる準備が整っていないのに、突然女性器に精子を入れても妊娠する確率は低いです。

排卵日が近づき、女性が性的興奮をすると妊娠しやすいように身体が変化します。

もともと女性の腟内はウイルスや細菌に侵されない様、強い酸性の状態で、精子にとっても生存しにくい環境なのですが、排卵日前からはアルカリ性の粘液が分泌されます。

腟内がアルカリ性になると、精子にとって過ごしやすい環境となるため、子宮から卵管へたどり着きやすいとされています。

また女性が性的興奮をすると膣液が増加し、膣内が弱酸性から弱アルカリ性に変化する事により、精子が運動し易くなります。

これが一般的にタイミング法のほうがシリンジ法よりも妊娠しやすい理由です。

しかし、シリンジ法でもタイミング法のような性反応を利用して妊娠しやすくすることができます。

女性が性的興奮をすると膣液が増加し、膣内が弱酸性から弱アルカリ性に変化し精子が運動しやすくなります。

更に性的興奮が進むと、膣が大きく拡張し、子宮が上昇してきます。

子宮が大きく上昇し、子宮口が開きテントを形成します。

そして精液が溜まる精液プールができます。膣口部は充血し狭くなり精液の流出を防いでくれます。

このタイミングで精液を奥深くに入れておきましょう。

そして性的絶頂(オーガズム)に達すると、肛門括約筋の収縮と共に子宮も収縮し、精液を取り込もうとします。

上記のように女性が性的興奮をすると精液を効率よく子宮内に取り入れるために身体が大きく変化します。

シリンジ法をおこなう場合、シリンジで精液を注入する前と後で自ら性的興奮を得る事がとても重要です。

1.性的興奮を得て、精子を運動しやすくさせる。
2.精液を注入する。
3.性的絶頂(オーガズム)に達し、膣内に精液を取り込む。

シリンジ法で成功率をあげる方法まとめ

最後にシリンジ法で成功率をあげる方法をまとめました。

  • 精液は採取後、10〜15分経ち、液状化したものを使う(採取直後のドロドロの物はシリンジでうまく吸い取り、注入が出来ない)
  • 女性側は精液注入前に性的興奮を得ておき、注入後に性的絶頂(オーガズム)に達する(子宮に精液を取り込みやすい状態にしておく)
  • 精液採取前にシリンジに少し空気を入れておいた方が精液を全て注入しやすい
  • シリコンカテーテルを使わない場合割と奥まで入れ、注入する(シリンジ挿入前に指で子宮口までの距離の目安を確認してみる)
  • 注入時に膣口や膣壁を傷つけやすいので、寝かせるように当てがい、腟内を進める時には挿入角度を変えると傷つけずに注入できる
  • 注入後はすぐにシリンジを引き抜かず、10分ほど横になって休む。(せっかく入った精液が漏れ出て来てしまう場合があるので)
  • 注入する体勢は自分がやりやすい体勢で(パートナーにやって貰う場合もやりやすい体勢で大丈夫)
  • (シリンジ挿入前に指で子宮口までの距離の目安を確認してみる)
  • 排卵日の二日目から排卵日まで毎日行う(精子が卵子までたどり着くのに2日掛かる)

上記の注意事項に気をつけてシリンジ法を試していただければと思います。

シリンジ法での精子提供時、注入も行っておりますので、お悩みの方はご相談ください。